一般社団法人 日本磁気共鳴医学会

研究・多様性推進

多様性推進

最終更新日: 2024年9月25日

メッセージ

多様性推進委員会は「本学会において、様々な立場の人が参加しやすく、機会を均等に、意見を反映できるシステムを作成すること」を目指します。本学会が元来もっているMRIに関する多様な専門性のみならず、性別、年齢、地域等様々な軸を考えていきます。
 
本学会における多様性に関しての本格的な取り組みは、2020年にオンラインで行われた日本磁気共鳴医学会大会シンポジウムから始まり、その後多様性・倫理委員会を経て2022年より多様性推進委員会として活動を開始しました。2021年より毎年大会に際しては関連シンポジウムを開催しています。2022年および2024年には会員対象にアンケート調査も行いました。Websiteを通じて情報発信も行っています。初代委員長を片岡正子が4年間務めた後、2024年秋からは新たに東美菜子委員長のもと取り組みを進めていきます。

トピックス

第52回日本磁気共鳴医学会大会 多様性推進シンポジウム 印象記                             ダイバーシティ企画「ダイバーシティとタスクシェア」

今回は、Symposium 12 ダイバーシティとタスクシェア において、多様性関連では2名の先生にお話いただきました。

菊田 潤子(順天堂大学医学部 放射線診断学講座)
「2022年度日本磁気共鳴医学会実施 多様性に関するアンケート結果報告」
多様性に関するアンケートは2022年8月、2024年8月の2回実施しておりますが、今回は2年前のアンケートの詳細調査になります。多様性についての現状把握と、多様性推進に関しての会員の意見聴取を目的として行ったものですが、全会員の3分の1にあたる1275 名が回答、内訳は30-50歳台が8割、女性の割合15%、診療放射線技師半数、医師3割強、基礎研究者10%でした。学会への関わりの程度は、職種によって異なること、またダイバーシティ推進に関して学会に要望する項目としては多職種交流、地域格差是正、若手参画推進などが上位であったことが報告されました。また、無意識の偏見や思い込みから偏ったモノの見方をしてしまうアンコンシャスバイアスについても簡単に解説をしていただきました。
 
Khin Khin Tha(北海道大学大学院医学研究院 医理工学グローバルセンター)
「国際的に開かれたJSMRMにむけて」
国際的に開かれたJSMRMのためにはいろいろなアプローチが考えられますが、その一つとしての多様性とインクルージョンの観点からの発表でした。Diversity, Equity, and Inclusion には様々な軸がありますが、今回は特に言語の面から JSMRM大会における外国人発表者・座長の割合、英語セッションの割合(いずれも5-6%)のデータを提示していただいた後、実施可能な方法として、同じ時間帯で少なくとも一つのセッションは英語とするとの提案をいただきました。
他国の学会の取り組みや、多言語対応セッションのための自動翻訳やバイリンガルスライド、字幕付きのプレゼン、リアルタイム翻訳など様々なツール・手段の提案とその実例がありました。また、本年の多様性に関するアンケートでは学会のバイリンガル化についての問もありましたが、賛成が48.5%、反対7.8%(残りはどちらもいえない)と、約半数の回答者はポジティブに考えていることも伝えられました。
 
2演題発表後の総合討論においては、「多様性に関するアンケート」の結果を受けての委員会としての取り組み、また多言語対応を実現するためには会場のネットワーク機能の強化などが必要となることなどが議論としてあがりました。

後半のタスクシェア関連の発表も含め、学会のあり方やキャリアのあり方、そして多職種をふくめた多様な立場の人々の交流の重要性を考えさせられたセッションでした。


シンポジウム12 ダイバーシティとタスクシェア・シンポジウムの演者・座長ほか
左から、阿部修先生(座長)、池田龍二先生(タスクシェア演者)、Khin Khin Tha先生、菊田潤子先生、片岡正子先生(多様性推進委員会 前委員長)、
東美菜子先生(座長・多様性推進委員会 新委員長)、山田惠先生(タスクシェア演者)
 

活動履歴

本学会大会における多様性関連シンポジウム一覧
2024年 ダイバーシティとタスクシェア
2023年 交流の達人になる
2022年 ダイバーシティへの取り組み:初めの一歩からキャリア形成へ
2021年 Diversity どう取り組むの、どう変わるの?
2020年 学会所属員のダイバーシティを考える:私にも言わせて!俺にも言わせろ!

有用情報へのリンク(外部サイトに接続します)

1.日本循環器学会 ダイバーシティ推進委員会「初めての学会座長の手引き」
2.日本医学放射線学会 教育委員会 「学会座長の手引き」
     こちらの手引きは、日本医学放射線学会教育委員会のご厚意により、特別に掲載を許可いただいています。
          無断での転載や拡散はお控えください。
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