一般社団法人 日本磁気共鳴医学会

研究・多様性推進

多様性推進

最終更新日: 2023年10月4日

メッセージ

多様性推進委員会は「本学会において、様々な立場の人が参加しやすく、機会を均等に、意見を反映できるシステムを作成すること」を目指します。本学会が元来もっているMRIに関する多様な専門性のみならず、性別、年齢、地域等様々な軸を考えていきます。
 
本学会における多様性に関しての本格的な取り組みは、2020年にオンラインで行われた日本磁気共鳴医学会大会シンポジウムから始まり、その後多様性・倫理委員会を経て2022年より多様性推進委員会として活動を開始しました。2021年に開催したシンポジウムで他学会における取り組みも参考にしつつ、2022年には初めて会員対象にアンケート調査も行いました。また、Websiteを通じて情報発信も行ってまいります。

トピックス

第51回日本磁気共鳴医学会大会 多様性推進シンポジウム 印象記                             ダイバーシティ企画「交流の達人になる」

コロナ禍を経て、再びオンサイト学会参加が戻りつつありますが、交流にも複数の手段があり、それぞれに重視するものや参加のしやすさなどが異なります。今回は学会の役割の一つでもあり魅力でもある「交流」について様々な視点から見直してみようということで4名の演者にお話いただきました。

北川 久  (東京慈恵会医科大学附属病院)
「名刺1枚と行動力から生まれるSerendipity]

MRIを極めたいという動機から、行動を起こし、多数の研究会をたちあげ、実践しながら学ぶという(学習効果の高い)実例をご紹介いただきました。若手の方を含め参加者のすそ野が広く、また、診療放射線技師間、医師-技師 コラボ、企業-技師コラボで問題解決につながった例も見せていただき、交流のベネフィットがわかりました。何よりも交流の楽しさが伝わってくる講演でした。

山田 惠  (京都府立医科大学 医学部 放射線診断治療学講座) 
「ポスト・パンデミックにおける学会は実に様々ー人材流動性が関与?」

コロナ後の学会活動 オンサイト再開の国際比較からはじまり、人材流動性というキーワードに注目し、日本の一般企業、アカデミア、医療業界の比較:転職(異動)することのベネフィットなど、交流の在り方を日本社会の在り方にまで考察を深めた興味深いお話でした。そして(勇気がすぐには出ない人にも取り組める)5人は新しい知り合いを作ろう、という具体的な行動のアドバイスが良かったです。

前川 朋子 (順天堂大学医学部附属順天堂医院 放射線科)
「子育てと両立できる学会活動」

1歳のお子さんの出産~子育て真っ最中に学会活動を両立させている先生のリアルな実態と様々なノウハウを教えていただきました。産後の忙しさは、経験者もうなずける点が沢山あり、そんな環境にもかかわらず仕事を前倒しにしてシンポジウム演者を講演の録音で乗り切った経験談は、これから同様の状況になる人にとって大変参考になるものでした。準備で乗り切る両立の実例、多くの人にとって励みになったと思います。

掛田 伸吾 (弘前大学放射線診断学講座)
「呼吸するようにコミュニケーションする:地域病院との毎朝のウェブカンファレンス」

放射線科医の充足率が低い地域における教育・診療についての現状と課題、その対策として地域の中核病院をつないだ早朝カンファレンスの紹介がありました。これにより稀少疾患を多く経験できる、より大きな医療圏での画像診断を実現されていました。また異なる専門性を有する放射線科医の活躍の場が創出されること、一人勤務医、子育て世代、定年後等のシニア世代、コロナ感染者、引っ込み思案の人など多様な立場の人たちにとって参加しやすいなど実践的な内容を示して頂きました。多様な立場の人を含む学会において、青森県で取り組まれている教育的プラットホームは、教育・コミュニケーションを考えるうえでの参考になりました。

総合討論では、「今時のZ世代」の若手医師を学会活動に誘うにはどうしたら良いのか?」が話題となりました。1時間半があっという間に感じられたシンポジウムでした。
若手論文執筆の動機付けや、出産前後の研究生活の継続といったトピックは、同日に行われたシンポジウム2「学会誌の未来~どう育てる?どう利用する?」や、シンポジウム5「磁気共鳴医学会は、あなたの「研究活動」を応援します!」でも話題となっていました。オンデマンドでご視聴のみなさまはこれらも併せてご覧ください。(文責:片岡正子)

活動履歴

本学会大会における多様性関連シンポジウム一覧
2023年 ダイバーシティ企画・交流の達人になる
2022年 ダイバーシティへの取り組み:初めの一歩からキャリア形成へ (印象記)
2021年 Diversity どう取り組むの、どう変わるの?
2020年 学会所属員のダイバーシティを考える;私にも言わせて!俺にも言わせろ!

 

有用情報へのリンク(外部サイトに接続します)

1.日本循環器学会 ダイバーシティ推進委員会「初めての学会座長の手引き」
2.日本医学放射線学会 教育委員会 「学会座長の手引き」
     こちらの手引きは、日本医学放射線学会教育委員会のご厚意により、特別に掲載を許可いただいています。
          無断での転載や拡散はお控えください。
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